有用品種の特徴と増収栽培技術

摘要

サイレージ用トウモロコシの作付面積は、平成2年の12万6，000haをピークとして年々減り、16年には8万7，000haにまで落ち込んだ。 しかしながら、適正な乳飼比の維持や、家畜ふん尿の利用といった物質循環機能の向上のためには、飼料畑におけるトウモロコシの作付けは依然として重要性を保っている。 都府県向けとしては約80品種が各社から販売されているが、実際に農家が栽培可能な数は労力や面積から2、3品種程度である。 品種の改廃が早いため、個々の農家だけでは優良品種の選定は難しく、現在は各自の経験的判断や農家間での情報交換により品種を選ばざるを得ない状況である。 都道府県ごとに主に生育、収量性を指標として奨励品種を決定し、情報を公表しているので、最寄りの改良普及センターなどから常に新しい情報を収集することを勧める。