海岸ク口マッ林の希少きのこショウ口の人工栽培に向けて！

摘要

耐乾性植樹として知られているク口マツは、風砂、流砂、塩害などから農地と集落を守るために海岸地帯に広く植林されています。海岸クロマツ林では、アミタケ、ハツタケ、ヌメリイグチ、シモコシ、ショウ口などの食用きのこが発生します。これらのきのこはクロマッの生きた根に外生菌根と呼ばれる特殊な構造を形成してクロマッと一緒に生活しています。クロマツは光合成による同化産物をきのこに提供し、きのこからは水分やリンなどの無機物をク口マツに供給しています。クロマツはきのこと一緒に生活することによつて海岸砂地などのような栄養や水分が乏しい条件下でも生活が可能となり、同時にきのこも生活が保障されます。このような関係を「共生」と呼び、共生するきのこは外生菌根菌と呼ばれています。