カビが作る毒マイコトキシンについて

摘要

きのこはいわゆるカビと呼ばれるものと同じ真核菌類に属する。きのこにはたくさんの種類があり、食用として広く親しまれているものがある一方、中には毒成分を含んでおり食べると危険なきのこもある。毎年、秋になると毒きのこによる中毒が報道されるため、毒きのこの存在や、それを食べると危険であるということは多くの人に知られている。しかし、その他のカビが作るカビ毒についてはあまり知られていない。そこで、カビが作る毒、マィコトキシンについて紹介する。マイコトキシンとは、カビが作る分子量の比較的小さい有機化合物でヒトや動物に対して毒性を示す物質の総称である。マイコトキシンに汚染された食品を食べると体にさまざまな傷宝口が引き起こされる。マイコトキシンによつて起こる症状はその種類によつてさまざまであるが、高濃度のマイコトキシンが体内に入ることで起きる急性中毒と微量のマイコトキシンを長期間続けて摂取することで起きる慢性中毒がある。細菌によって引き起こされる食中毒や毒きのこによる急性中毒はほとんどの場合、食べて数日中に症状があらわれるため原因を特定しやすい。