ゥシ乳腺におけるlingual antimicrobial peptide(LAP)の役割

摘要

乳房炎は極めて経済損失の大きい疾病なので，一 刻も早く予防法、治療法を開発することが望まれて いる。そのためには，乳腺における免疫機能につい て理解し，それをうまく利fflする必要がある。免疫 機能は獲得免疫と自然免疫とに分類される。獲得免疫は抗体やT細胞が主要で，特異的に抗原に働き， 抗原侵入後.数H以降に活躍する（表1)。一方，自 然免疫は抗原侵入後，数時間という短時間で働き始 め，非特異的に作用し,体細胞数(Somatic cell count, SCOを構成する好屮球ゃマクロファージな どの細胞因子ゃラクトフエリンなどの非細胞因子が 含まれる。然免疫W子の'I'に抗菌べプチドと呼ば れる物質がある。これは，抗菌性を有する比較的分 子量の小さい物5のことを指す。最近.牛乳中に抗 菌ぺプチドとしてlingual antimicrobial peptide (LAP)が含まれていることが明らかになつたので. 本講座ではこれらの特徴と役割について述べる。