重度急性脾炎に対する外科的処置の特徴と成績：犬37症例（2001-2007年）

摘要

急性脖炎は腺の自己消化によって起こる滕臓の炎症で あり、臨床症状としては腹部疼痛、嗜眠、嘔吐、食欲不振などがあげられる。人の急性脖炎の80%は、飲酒およ ぴ胆道障害に続究するものである。一般に、これらの脬 炎の多くは滕臓が浮腫を起こす浮腫性脖炎であり、絶食、 疼痛緩和、輸液など、対症療法により脖臓の傷害を軽微 にすることが可能である。しかし、10-20%の症例では重度の急性壊死性脖炎に進行する。一方、犬の急性脖炎 の多くは特発性であり、重度の急性壊死性,炎のみが報 告されている。急性壊死性縢炎を発症した動物では、血 栓形成、血管の破綻等による血液供給の喪失と全身性の 炎症による多臓器不全が起こる。犬の脖炎では、急性壊死性塍炎の罹患率および死亡率の高さから積極的な治療 が必要とされる。