大気圧非平衡ブラズマを用いた新しい励起イオン化源

摘要

今年の三月以来，日本は未曾有の地震災害に見舞われている。このような中で最も大切になるのは，正確かつ定量的な情報である。災害に関する正確な情報の提供が滞ると，不安や風評等による混乱を誘発しかねない。経済的もしくは人的な被害を最小限に食い止めるためにも，化学的な情報を収集し分析，評価を行うことが分析化学者としての使命であると考えられる。福島第一原子力発電所から放出された放射性物質による周辺環境の汚染が問題となっているが，分析化学は過去にも大気汚染によるぜんそく，水質汚染による有機水銀中毒，カドミゥム中毒などの環境問題において，大気，陸水，飲料水，海水，土壌等の汚染の状態を調査するために貢献してきた"。