ミャンマーイネ地方品種のアミロース含量とエステラーゼアイソザイム遺伝子型の品種間変異とそれらの地域間差異

摘要

ミャンマーは栽培イネの多様性中心地域にあり，自然環境に対する適応と多種民族による長年の人為選抜の結果，多くの地方品種が分化したと考えられる．本報では胚乳アミロース含量とエステラーゼアイソザイム遺伝子型の品種間変異とそれらの地域間差異の調査結果を報告する．材料および方法：ミャンマーの14のり州、管区から収集した地方品種1，398点を供試し，紫外可視分光光度計を用いたヨード簡易比色定量法による胚乳アミロース含量の測定値をオートアナライザーによる測定値で補正した．さらに，任意抽出した491地方品種を農業生物資源研究所の温室で栽培し，移植後30日目の菓身を採取し，平板薄層電気泳動法により酵素を分離し，ザイモグラムから3つの遺伝子座（励玖励接点頭の対立遺伝子の組合せによるアイソザイム遺伝子型を同定した．