被覆資材を利用した害虫管理--べたがけ栽培による野菜の虫害回避技術から考える--

摘要

マルチ，寒冷紗，不織布，ネットなどの農業用資材は最近開発が著しく，その用途別に様々な資材を選択できるようになってきている。 なかでむ不織布は作物の生育をコントロールする資材として導入されていたが，小林ら（1989），内山、岡安（1991），小寺（1992）および村松（1995）は軟弱野菜のアブラムシロ針伝搬性ウイルス病対策としてのアブラムシ類の飛来回避，アブラナ科野菜のキスジノミハムシの茎葉食害防止，モンシロチョウ，カブラハバチ，コナガの被害低減に有効手段であると報告し，害虫管理に利用が可能であることを明らかにした。