ゥリ科野菜種子の海外での採種事情と果実汚斑細菌病 対策としての採種栽培における防除体系

摘要

現在，国内で利用されているゥリ科野菜種子の大半は海外採種が主体となっており，植物防疫所（2007)によ ると，カボチヤ184t,キユウリ28t，スイカ48t， メロ ン5tとなっている。これらの種子の採種国は，種子伝 染性病害である果実汚斑細菌病（Bacterial fruit blotch: 以下BFB)の常発地である場合がある。このため，本 病の防除には採種国における採種栽培での対応が必須と なる。本稿では，まず主要なゥリ科採種地の一つである タイ王国における採種事情を紹介し，BFBに関する情 報および発生調査結果を報告する。さらに防除マ二ユア ルに基づいた種子生産におけるBFB対策と防除体系の 確立について述べる。