外洋資源部と残り物の輪

摘要

遠洋水研の創立30周年を記念した本誌の特集号（平成9年8月）で，「外洋資源部は歴史的に残り物の集まりであり，このため将来の見通しは立て薙いものの部内での連携が進めば残り物に福である」と述べた。 それから3年が経過したが、平成10年10月には水産庁の9つの研究所の組織が見直された。 当所もまぐろ類と鯨類を中心とする研究所に単純化し，所内で組織をいじっても残り物が出にくくなった。 現在の外洋資源部は鯨類管理研究室，鯨類生態研究室そして外洋いか研究室からなる。 鯨の2研究室は，鯨の大小で分けていたものを機能別に細番えたものの，顔ぶれは変わっていない。外洋いか研究室は従来通りであるが，この1年で人間はすべて入れ替わってしまった。 13年4月の水産研究所の独立行政法人化に芦伴って，水産庁試験研究所としての本誌も今回が最後になるとのことである。 この機会に外洋資凍部の最近の状況を紹介し，連携の重要性について話すことにする。