国内初のLOXレス（リポキシゲナーゼ-1欠失)ビール大麦品種「札育2号」の育成-II -

摘要

【目的】リポキシゲナーゼ-l(LOX-l)は、不飽和脂肪酸の酸化を触媒し、ビールの香味耐久 性の低下に関与するトランス-2-ノネナ一ル (T2N)やビールの泡持ちの低下等に関与する トリヒドロキシォクタデセン酸(THOD)の生 成の原因となる。LOXレス形質とはこの L0X-1活性を持たない特性のことで、香味耐 久性ゃ泡持ちなどのビール品質の向上が期待 できる。当社はこのすぐれた特性を持つた ビール大麦の品種開発に海外の育種機関と共 同して取り組んでおり、カナダで北米初の LOXレス品種「CDC PolarStar」を、オースト ラリアで「SouthernStar」を育成している。今 回は第126回講演会にて発表した、国内初の LOXレス品種「札育2号」の現場規模での試 験結果について報告する。