元気あふれる新しい「自由都市，堺」をめざして

摘要

堺市は大阪府の中央部のやや南に位置し、北は大和川を挟んで大阪市に接しています。市域は大和川の河口から東南方向に広がり、大阪湾に面した北西部の平坦地と東南部の縁星かな丘陵地帯からなっています。堺市が急激に繁栄したのは中世の頃で、天然の良港を利用した対明貿易に始まり、海外との交易によって巨万の富をなした堺商人の財力によって、当時世界的にも先駆をなす自治都市を形成し、ました。 このような背景のもとに、堺商人を中心に茶道をはじめとする文化が開花し、堺は文化的にも経済的にも国内随一の繁栄を謳歌しました。 江戸時代に入って、徳川幕府の極端な鎖国政策が実施され、さらに大和川のつけかえによって流出した土砂のために河口が埋設された結果、堺港は貿易港としては致命的な打撃を受け、堺の商業的地位も衰退を余儀なくされました。