高泌乳牛における乳タンパク質率向上のための飼料給与

摘要

昭和50年から開始された牛群検定事業による改良や飼養管理の改善により，広島県においては，乳牛一頭当たりの305日乳量が，平成10年には8，816kg，平成15年は9，447kgに達し，10，000kg以上の高泌乳牛の割合は36.6％を占めるまでになった。 一方，乳量水準は全国のトップレベルであるが，中国地方の他県に比較し，乳肪率は4.00％以上で極端に高く，乳タンパク質や無脂固形分率は低い値で推移している。 近年，生乳の取引基準が，乳脂率重視から乳タンパク質率や無脂固形分率重視へと移行され，飲用乳の消費県として，他県産の生乳に打ち勝つ乳質の確保が重要になっできている。