大量絶滅の生態学 -枚貝類の多様性とサイズ変化から-

摘要

近年，大量絶滅をめぐる研究は著しく多様化し，地球生態学的見地からの研究も盛んになりつつある古生代未や中生代未の犬上絶滅期には，生き残った動物の大分類群でも多様性の大幅な低下や構成する科や属の大さな変化があった．これらの時期に，食性，栄養段階，生活史戦略，生息場所，体サイズなどの速いによって，どのような差別的絶滅が起こっているかを生態学的に分析することば，大量絶滅の直接的原因を解明する鍵になるであろう．二枚貝は大部分の種が海洋での光合成による一次生産者（植物プランクトン）を栄養源とするために．地球全体の生物収容力の変動が二枚貝類の多様性と穀サイズの時代的変化に現れていることが期待される．このような視点から既存のデータを分析して，「地球規模の一次生産者の低下が大量絶滅をもたらした」とする仮説の検証を試みる．