海底1万メートルに有孔虫の楽園を発見

摘要

暗黒，低湿，高圧で栄養に乏しい極限的な環境である深海底は，人類がなかなか到達できない地球上の極地である．とくに，水深11，000mを超える世界の海洋最深部であるチャレンジャー海淵に生息する生物については，サンプルを採取することが困難であることから，あまり研究は行われていない．少数の先行的な研究では，海洋最深部にはバクテリアは普遍的にいるものの，真核生物はわずかしか住んでいないことが示唆されていた（たとえばAkimotoら）．