戦後における野菜生産の推移（27）…種類、品種の動向を中心として…各論…(20)

摘要

カボチャの生産統計は1909年（明治42年）から見られる。 その時の作付け面積は12，700ha、生産量180，000t，消費量の目安としての国民一人当たりの生産量は3.77kg／人である。 もちろんこの時のカボチャは和種が主体である。 多くの野菜は戦中、戦争直後に作付け面積、生産量が極端に落ち込むが、カボチャは1945年に作付け面積が最高の64，700ha（生産量604，000t）、1946年に生産量が最高の656，000t（作付け面積60，600ha）に達する。 この時の国民一人当たりの生産量は8.65kg／人になる。 これはカボチャが野菜として栽培されていたのではなく、主食補完的な役割を果していたためで、飢餓時代の異常な状態である。