イリドゥイルス感染症とα溶血性レンサ球菌症を同時に予防: イリド - レソサ混合不活化ワクチン「ビケン」

摘要

平成十年十二月に日本初の注射法ワクチンであるイリド不活化ワクチン「ビケン」が製造承認を取得して以來、注射法による水産用ワクチンの開発 - 普及はめぎましく、魚病対策に大きく寄与している。 (財)阪大微生物病研究会は、イリド不活化ワクチン「ビケン」に次いで、わが国の海面養殖業の主要魚類であるブリ属魚類(ブリ、カンパチ、ヒラマサなど)に深刻な被害を及ぼしているイリドウイルス感染症とα溶血性レンサ球菌症を同時に予防するイリド - レンサ混合不活化ワクチン「ビケン」の開発に成功し、大日本製薬㈱が本ワクチンを販売することとなつた。本稿では、本ワクチンの安全性や有効性について紹介する。