規格外バレイショ飼料化技術による霜降り豚肉の生産

摘要

全国各地で循環型社会の構築を目指してバイオマス（再生可能な有機性資源）を有効活用しようとする取り組みがなされています。 これまで、農業分野では食品製造、流通、消費の各段階で生じる廃棄物をバイオマスとしてとりあげ、堆肥化、飼料化およびエネルギー変換などの有効活用が模索されてきました。一方、現在の農業生産物の相当量が一連の生産、流通過程において、大きさや形の問題あるいは損傷などの理由で流通規格から外れ、規格外品として廃棄されています。 長崎県において、バレイショは主要な農業生産物の一つですが、流通規格に適合する生産物の選別過程において推計で生産量の五.五％程度の規格外品が発生するとされています。 バレイショは連作されることが多く、病害のまん延を防止する目的で圃場還元が敬遠されていることから、規格外品の大部分は廃棄処分されてきました（写真1）。