養牛、養豚驕家における外国人技能実習生の 実態調査と衛生指導

摘要

平成22年に宮崎県で発生した口蹄疫は、発生数292例、殺処分家畜数万7802頭、発生後5年間に予想さる被害総額2 3 5 o億円と、莫大な被害と深い傷を残しました(図1)。発生の検証を行ったロ蹄疫対策検証委員会は、発生要因のひとつとして、アジアで活発な流行がみられる中で国際的な人や物の往来の増加があることを指摘し、ロ蹄疫ウィルスが国内に侵入する可能性を挙げ、国、県、関係団体および畜産農家において防疫体制を早急に整備する必要があると警告しました(図2)。愛知県東部家畜保健衛生所，(以下、家保)管内は、県内の養牛農場の約5割(3300戸、約4万頭)、養豚農場の約6割(136戸、約21万頭)が集まる畜産が盛んな地域です。多くの農場は地区ごとに密集して建つており、最も農場が密集している地区で口蹄疫が発生すると、400戸以上の養牛、養豚農場が半径20kmの搬出制限区域の円に入り、その経済的被害は甚大なものになります。