豚におけるアミノ酸要求量の研究と低蛋白質飼料開発の夜明け:2.アミノ酸の有効性と要求量の算出方法の開発

摘要

アミノ酸要求量では、各必須アミノ酸について、 アミノ酸のトータルとしての要求量とともに、有効 性に基づいて有効アミノ酸量が示される。ァミノ 酸の有効性の測定では種々の方法が提案されて いる力5'、現在では、アミノ酸の消化吸収がほぼ終 了すると考えられる回腸末端（小腸の最終部位） における消化吸収率で測定するのが一般的であ る。そのため、従来の消化試験とは異なり、回 腸末端から消化管内容物の採取が必須であり、 それにはフィステル装着豚が必要になる。ここで は、フィステル装着について、「発達史」よりもや や詳しく触れるとともに、これを用いたアミノ酸消 化率の測定法について、その歴史をふまえて解説 する。また、アミノ酸要求量の算出法と実際のァ ミノ酸要求量とその問題点について、「発達史」で は触れなかった部分についても言及したい。