家きんの顔面腫脹例: 伝染性コリーザに関連して

摘要

2008年の冬、愛知県下の採卵養鶏場で伝染 性コリーザ（IC)が発生したという報告があつ た。この発症例は、ウィンドウレス鶏舎に飼養 された鶏群で、2農場の合計で142,000羽とい う大きな発症である。国内での過去における 本病の発生は、外国鶏の導入が多くなり、同 時に養鶏産業の大型化が加速した1960年代に 全国的に蔓延した。その対応には、抗菌、抗 生剤を感染鶏一羽一羽に投与し、環境改善、 飲水消毒などの取り入れ作業で、大変な苦労 をしたということが印象深く残っている。その 後、1970年以降には有効な不活化ワクチンの 導入'衛生対策の実施によって、画期的といわ れるほどに制圧され、1980年代より後の発生 はみられなくなつていた。