全国域での黒毛和種種雄牛および 繁殖雌牛の遺伝的能力の推移について

摘要

独立行政法人家畜改良センター（以下、「センター」という。）では、平成21年度より、全国的 な黒毛和種の改良動向と家畜改良増殖目標達成 に向けた進渉状況の把握を目的として、全国域 での黒毛和種種雄牛および繁殖雌牛の遺伝的 能力の推移（育種価の生年別平均の推移、以下、 「遺伝的トレンド」という。）をホームページ上で公 表している。公表のための遺伝的能力評価には、 肉用牛枝肉情報全国データベース（以下、「枝肉 DBJという。）に蓄積されている情報と、枝肉 DB構築以前の事業で収集された情報を用いて いる。枝肉DBは、平成14年度に肉用牛改良の 推進と国産牛肉生産の振興を目的として構築' 運営され、現在（平成23年度）では、年間約29 万頭（同年度和牛格付頭数の約60%)の情報を 収集，蓄積している。枝肉DBの構築は、社団 法人全国肉用牛振興基金協会が事務局となり、 公益社団法人日本食肉格付協会、公益社団法 人全国和牛登録協会、社団法人日本あか牛登 録協会および社団法人日本短角種登録協会の 団体で構成される肉用牛改良情報活用協議会 が行っており、管理?運営はセンターが行ってい る。また、平成22年度からは、高知系褐毛和 種の情報もこの枝肉DBに蓄積されており、熊本 系褐毛和種と日本短角種についても、それぞれ、 褐毛和種枝肉情報全国データベースおよび日本短角種枝肉情報全国データベースが構築され、翌23年度から遺伝的トレンドが公表されている。