エコフィード給与牛肉の特性

摘要

肉用牛においては以前から飼料コスト低減を目的として、トウフ粕など食品製造副産物（以下、エコフィード）を生のままで利用する肥育経営が存在していた。現在輸入穀物に依存する配合飼料は、世界的な穀物需給の逼迫により価格が高騰している。 さらに、食品循環資源の再利用を促進するための「食品リサイクル法」が施行され、輸入飼料依存度を低下させるとともに、食糧自給率向上施策などとも呼応して、これらの飼料利用について関心をもつ農家が増えている。 これらの動きとあいまって自給飼料とエコフィードを活用したTMRセンターも増加している。 これらのTMRセンターではトウフ粕、ビール粕など高水分のエコフィードが主体となるため、乾燥コストをかけずに貯蔵性と利用性を高めた「発酵TMR」方式が主流となりつつある。 このように、エコフィードの飼料化処理方法の変琴と軌を一にしてこれらに対応した給与試験も各地の試験場で実施されている。