山口型放牧等を活用した肉用牛新規就農者の育成

摘要

当家畜保健衛生所（家保） は山口県下において耕作放棄 地対策等に有効な山口型放牧をPRし、関係機関と協力し、 興味を持った人々（対象者） の情報を広く収集把握してき た。対象者に対しては、放牧 牛レンタル制度での放牧体験 や、肉用牛飼養に関する講習 会への受講呼びかけなどを行 い、牛への興味と飼養意欲を高め、繁殖農家戸数増加を推 進してきた。対象者の飼養牛として妊娠牛情報を提供し、飼養施設、管 理技術全般にわたり関係機関と連携し指導 を実施。その結果、漁業、耕種農家、レジャー 産業、定年帰農者など多様な担い手を確保し、5戸が新規に繁殖経営を開始した。山 口型放牧を活用した繁殖経営は新たな収入 源の確保、地域の活性化など、魅力ある農 山村づくりの一助となっている。