「かたち」に残す使命

摘要

いまや欧州の経済危機は世界経済の一大波乱要因となっている。リーマンショックから脱するために増発された国債の重荷がじわじわと先進国を蝕み，あれほどの信用力のあった米国債までもが格下げされ，ソブリンリスクが高まった。水雉（震災による津波やタイの洪水）に見舞われた日本は千兆円の債務があるにもかかわらず超円高になった。新興国の勃興は進んでいるが，インフレと急激な格差拡大で人心が揺らいでいる。