剛体振り子型物性試験器「RPT－3000W」

摘要

物質が硬化·乾燥していくと，物質を構成している成分は化学反応によってより分子量が増大する。 これは化学的橋かけと呼ばれる。鎖状分子は熱によって運動し，糸がもつれる現象が発生する。 これは絡合といわれ，物理的橋かけとなる。さらに系に顔料等のフィラーが入ると，フィラーに物質が吸着する。 吸着力は物質によって異なる。 物理化学的橋かけといわれ，これらの効果は分子量の増大の形で出現する。 また，物質が基盤に乗ると基板への物質の吸着が起こり，物理化学的橋かけとなる。分子量の増加は粘度の増加となり，粘度が高い溶液中で振動させるとブレーキがかかり振動は減衰し，対数減衰率を大きくする。 したがって，対数減衰率を評価することによって，橋かけの生成による粘性の変化が測定できる。 同じ橋かけによる分子量でも温度が高くなると粘性が低くなり，振動にブレーキがかからなく対数減衰率が小さくなる。