未来に挑戦未来を創造（つくる）：創業75周年を節目に次のステップへ

摘要

大野ゴム工業は今年、創業75周年を迎えた。大野洋一社長の父である大野金一名誉会長が昭和10年に出身の岐阜から東京へ、下宿前の掃除を欠かさずにいたのが緑で勤めた尾久乃護謀で修業し、16年に東京·虎ノ門にゴム関連の商いをする個人商店を立ち上げた。最初の転機は21年。「これからは自動車だ」と商社機能を強化し、23年には大野商店を設立する。自動車への需要が高まる中で、補修用パーツに欠かせないゴムの商いを伸ばしていった。さらなる転機が製造業、「メーカーへの転身」だ。東京オリンピックを起点によりよい商品を求めて、自らが製造する立場に。29年には早くも大野ゴム工業へと改称し、時代を先取りする。東京オリンピックを契機に開通した東海道新幹線にちなみ、「新幹線経営」と銘打ちスピード経営を進めた。小売り中心から、スピードアップした新幹線をいかし代理店のネットワーク化を進め、メーカーとしての機能を拡充していった。