ASEAN多国籍企業インド市場で存在感示す：シンガポール•マレーシア勢が中心

摘要

東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国では近年，地元企業が越境経営に注力し，経営の多国籍化を急速に進めている。その展開先として目立つのはお膝元のASEAN域内であるが，域外では中国などと共に巨大市場インドへの進出も引き続き活発だ。そこで本稿はインドとASEANの経済関係をASEAN企業の対印進出という観点から論じる。具体的にはシンガポール，マレーシアを中心とするASEAN企業の印ビジネスの実態に統計•事例の双方から迫る。ASEAN企業はインド市場を果敢に攻めており.現地では主要外資系プレーヤーの一角を占める存在である。本稿を通じ越境経営を加速し，海外でのプレゼンスを高めているASEAN企業の姿の一端が浮かび上がるであろう。