オゾン逆洗で浸漬型MBRの能力を倍増する技術を開発

摘要

三菱電機㈱は3月8日，下水や工業排水を処理して再生するためのろ過膜をオゾン水で洗浄する浸漬型膜分離バイオリアクターによる下水処理技術の開発を発表した。従来は，ろ過膜の目詰まりを次亜塩素酸ナトリウム水で逆流洗浄していたが，同技術では高濃度のオゾンを利用する。オゾンでろ過膜を逆洗すると，次亜塩素酸ナトリウムと比べて膜材質の内部にたまったファウリング成分まで除去することができるので，膜表面積当たりの処理水量を従来比の約2倍に増量した高速ろ過を実現することができるとしている。これにより，膜使用本数の半減，ろ過時に必要な気泡を発生させるための送風量の削減が可能になり，装置のコンパクト化ゃ消費電力の低減化，また，従来比25%の省エネも実現できる。同社独自技術の高濃度オゾンガスは，次亜塩素酸ナトリウムの1.4倍の酸化力がある。