水道管路耐震化に対する住民の支払意思及び震災リスク・コミュニケーションに関する研究

摘要

水道管路の耐震化率は約30％（平成21年度末、基幹管路）であり、近年の水道事業体の財政事情の悪化等の影響により、十分に進捗していない。管路耐震化を促進する方策の1つとして、住民に震災リスクを開示しリスク・コミュニケーションを行い、住民の耐震化への負担について検討することが挙げられる。本研究では、我が国を代表する都市の住民を対象としたアンケート調査及びリスク・コミュニケーションとしての講演会を行い、住民の耐震化への支払意思を把握し、住民の支払意思を喚起するような地震対策情報の内容について検証した。その結果から、今後、水道事業体が管路耐震化を推進するにあたっての方策を提言した。