金属酸化物担持メソポーラスシリカの開発と紫外線遮 蔽材への応用

摘要

酸化チタンは触媒や触媒担体などの材料として様々な研究が行われている。触媒能の向上には比表面積の増大が有効であり、この観点から、比表面積が大きいメソポーラス構造を有する酸化チタンの合成が種々検討されている。~1しかし一般に、焼成などの高温条件では酸化チタンの結晶化に伴い、メソポーラス構造が崩壊することが知られている。メソポーラスシリカ等の基材を用いて、細孔内表面に酸化チタンを担持することができれば、熱的に安定な高比表面積の表面を得ることができると考えられる。四塩化チタンやチタンテトライソプロボキシドとメソポーラスシリカとの反応による酸化チタン担持メソポーラスシリカの検討は種々行われてきたが、2酸化チタンがメソポーラスシリカの粒子の外部へ析出したり、細孔内で凝集して細孔を閉塞させるなどの問題があった。%Novel titanium-oxide supported mesoporous silica has been developed as an inorganic ultraviolet protection agent. To improve the UV protection ability in UVA region (400-315 nm)， cerium or iron oxide precursor was introduced to the material following the stabilization of the titanium oxide precursor to the mesoporous silica before calcination. The properties and UV-Vis spectra indicate that introducing cerium or iron oxide improved UVA protection ability without clogging mesopores nor crystallization of oxides.