1個の3軸(鉛直、左右、前後)加速度センサーを用いた3自由度(鉛直、ロール、ピッチ)振動試験機の試験条件設定方法

摘要

包装の保護性能評価試験について、JIS Z 0200やISO 4180などでは、货物に対して一定の振動を印加するよう規定されている。その振動の方向については、原則垂直向で必要に応じて水平方向とすると定めてある。しかし、垂直や水平の直線的な振動だけでは、実輸送振動環境下で発生するロール·ピッチ現象を再現することが難しい場合が多く、ロール·ピッチを再現する振動試験が有効である。鉛直、ロール·ピッチ再現振動試験機では、3箇所の3軸加速度センサーで計測したデータが必要になるが、輸送振動測定は1個の3軸の加速度センサーでの3軸(鉛直、左右、前後)の加速度計測が一般的であり、大量の実振動データが蓄積されている。本報では、蓄積された加速度データを有効利用するため、1個の3軸加速度結果より、3由度(鉛直、ロール、ピッチ)振動試験の試験条件を設定する手法を紹介する。