新設構造躯体を既存構造躯体へ接合するための 後付け挿入型鉄筋定着工法の概要

摘要

コンクリート系の建築物•土木構造物などの長寿命化•高性能化に伴う，補修•補強，また増改築においては.既存構造躯体に新設構造躯体が追加されることが多い。この際には，新設躯体の主筋（主鉄筋）や壁筋などを既存躯体に定着することが求められる場合がある。その新設部と既存部の接合面の鉄筋は，発生する引張力を確実に既存躯体へ伝達することが必要である。このような要求に対応するため.著者らは，構造性能および施工の信頼性が高い後付けの鉄筋定着工法の開発を行った。本稿では，本工法の，定着性能の把握を目的とした構造実験について紹介する。