編集後記

摘要

本特集では，「災害廃棄物の地盤材料への適用方法」と題し，2011年東日本大震災での津波及び地震等によって発生した災害廃棄物・津波堆積物の，地盤材料への適用に関する現状・課題や適用実施例，及び最新の研究等を掲載致しました。本号の編集を行っていた最中にも，平成27年9月関東•東北豪雨により鬼怒川の決壊等で多くの災害廃棄物が発生しています。また，南海トラフ地震や首都直下地震では，最大でそれぞれ東日本大震災を上回る災害廃棄物の発生が環境省により想定されています。廃棄物の積極的な活用は，今後さらに重要な課題となることが想定されます。他方では，自然砂のような良質な地盤材料の枯渴化している地域もあり，今後本特集の研究分野でさらなる研究の発展により，災害廃棄物の良質な地盤材料の現場への適用も考えられます。このため，当該分野での技術開発や普及が益々期待されます。