東南アジア諸国等の水辺を取り戻すために: JSの海外向け技術確認事業と確認証授与第一号の意義

摘要

日本下水道事業団（以下、「JS」という）は、日本国内における約1,400ヵ所の下水処理場の計画や設計、建設、技術支援等の業務実績があり、技術的なノウハウを有している。また、公共用水域の水質保全を目的とした技術開発を継続的に実施しており、1980年代には、中小規模下水処理場の普及を目的にOD法などの開発を行っていた。近年では、膜分離活性汚泥法など、最先端の技術開発をしている。主要な技術については、有識者を含めた委員会を設置して技術評価を実施し、JS独自の基準類も制定している。一方、海外水ビジネス市場の急速な拡大を背景に、下水道分野においても国際展開が活発化しており、JSでは、平成23年4月に国際室を設置して国際展開に関する業務を開始した。