暗渠よもやま話（最終回）藍染川が暗渠になった頃: 西堀さんの手紙

摘要

前回述べたフォークソング、『神田川』の歌詞的に言えば、忘れられたことかもしれない。5年前、私は本誌に柴田三郎の業績を書いた。この柴田三郎という人は、大正14年(1925)に東京帝国大学応用化学科を卒業し、東京市衛生試験所に入った。同じ頃、土木局の下水課では三河島汚水処分場で処理を開始しようとしていたが、化学（水質）のことを知る人がいなかった。そこで、柴田が下水課に移ったのである。その後の経緯はここでは省略する。