揃って連結業績予想を下方修正コンテナとドライバルクの市況低迷

摘要

1月31日、海運大手3社は、2011年1Q～3Q期連結決算を発表したが、各社とも2012年3月期連結業績予想を下方修正した。欧州債務問題の拡大を背景に予想外の減速で荷動きが鈍ったほか、大型コンテナ船供給過剰による運賃下落で低迷、円高などもその要因となった。各社とも最終赤字幅か期首予想より拡大する見通し。日本郵船の2012年3月期通期業績予想での経常損益は、欧州航路の運賃下落などで定期コンテナ船事業の赤字額が膨らむとして、従来予想の▲225億円から▲310億円に増加する見通し。商船三井も、アジア/欧州航路で運賃の大幅下落や、燃料油価格の高騰でコンテナ事業の赤字が膨らむほか、不定期船の市況低迷などで収益が悪化することが予想され、経常損益予想か▲270億円になる見込み：川崎汽船は、今期経常損益を、従来予想390億円の赤字から▲540億円に修正した。