方針の大転換が必要な「廃炉」計画: 新たな「口ードマップ」のために

摘要

本来「廃炉」とは，元の原子力発電所の敷地に対し，原子力規制委員会が主管の規制要件が適用されなくなる状態になることである。したがって，放射線が理由となって立ち入り制限が残ったり，放射性物質による汚染が理由となって土地利用が限定されたりといったことがなく，農地にして野菜を作ろうが,野球場や公園にしょうが,他の関係法令や条例などによる制約がない限り，新しい土地の所有者の希望通りに利用できる，いわゆる無条件解放でなければならない。電力会社が随意に定義し，実はこれが我々の意図した廃炉でしたと後から都合のいい解釈を言える余地はない。