膵臓β細胞の増殖プロセス1細胞レベル解析に成功京大など研究グループ糖尿病の新規治療薬開発に期待

摘要

京都大学大学院医学研究科の龍岡久登特定助教と坂本智子特定研究員、渡辺亮特定准教授、稲垣暢也教授、岐阜大学大学院医学系研究科の矢部大介教授らの研究グループは、膵臓β細胞が増殖するプロセスを1細胞レベルで解析することに成功したと発表した。β細胞の増殖が促されるモデルマウスの膵臓についてヽシングルセルRNAシークェンスを実施。β細胞の増殖過程でこれまで報告されていた増殖シグナルだけでなく、ガン抑制遺伝子群の発現が観察され、過剰な増殖を監視する機構が存在する可能性が示された。糖尿病の治療法開発につながる成果と期待される。成果は国際学術誌「iscience」に12月18日掲載された。