転写因子「BACH1」が膵臓ガン細胞転移を促進

摘要

東北大学大学院医学系研究科の五十嵐和彦教授と松本光代助教、佐藤正規博士、海野倫明教授らの研究グループは、高等生物に特有で鉄の代謝に関わる転写因子「BACH1」が、ヒトの膵臓ガンの転移を促進させる因子であることを明らかにしたと発表した。転移能力が高い膵ガン細胞では、同タンパク質の働きが上昇し、これを低下させることで転移能力が低下することを確かめた。膵臓ガンの病態解明や新たな治療法開発につながる成果と期待される。成果は米国癌学会誌「Cancer Research」オンライン版1月9日号に掲載された。