強磁性体でスキルミオンを観測: 物材機構の研究グループ成功 新たな磁気素子として応用期待

摘要

最近発見された磁気スキルミオンと呼ばれる磁気渦構造体は、巨大な異常ホール効果や超低密度電流でのスキルミオン駆動などこれまでにない物性が明らかになり、新たな磁気素子としての応用が期待されている。物質・材料研究機構表界面構造・物性ユニットの長尾全寛博士研究員、肖英紀博士研究員、原徹主幹研究員、木本浩司ユニット長、同機構超伝導物性ユニットの磯部雅朗グループリーダーらの研究ダループは、ローレンツ電子顕微鏡を用い、結晶に空間反転対称性が存在する強磁性マンガン酸化物のナノ磁気クラスターが、自発的にスキルミオン構造を形成していることを明らかにした。