機能性ハイブリッド量子系

摘要

微小機械共振器によるハイブリッド回路共振器量子電気力学について、アールト大のJ-M.Pirkkalainen博士らが報告している。(ネイチャー7436号)本質的に異なる自由度を持つハイブリッド量子系は、多くの物理現象で重要な役割を果たす。よく知られた例には、共振器量子電気力学、トラップされたイオン、固体状態における電子とフォノンがある。これらの系では、強い結合によって構成要素が個々の特性を失い、ドレスト状態を形成し集団型のダイナミクスを示す。ハイブリッド系は基本的に重要であるだけでなく、実際に活用されており、とくに発展しつつある量子情報制御の分野でそれが著しい。有望な方法は、長寿命の原子状態を、超伝導共振器や超伝導量子ビット(キュービット)のアクセス可能な電気自由度と組み合わせることである。