CCM治療法開発の標的に手がかり

摘要

脳海綿状血管腫は内皮におけるMEKK3-KLF2/4シグナル伝達の増加により生じると、ペンシルベニア大学のZ.Zhou氏らが報告している。(ネイチャー7597号)脳海綿状血管腫(CCM)はよく見られる遺伝性の散発性血管奇形であり、若年者の脳卒中やてんかん発作の原因となる。CCMは、内皮細胞において、アダプター複合体を形成する非相同性なタンパク質であるKRIT、 CCM2あるいはPDCD10を欠失した内皮細胞に起因する。CCM複合体の崩壊が疾患を引き起こす仕組みについては議論が続いており、Rho、SMAD、Wnt/βカテニンなどの多くのシグナル伝達経路や、内皮間葉転換(EndMT)などの過程が原因と関係しているのではないかと考えられている。