シンポジウムから酵素学からメディカルサイエンスへの展開

摘要

日本農芸化学会の2016年度大会が3月27日から30日、札幌市教育文化会館(札幌市中央区北1条西13丁目)、札幌コンベンションセンター(札幌市白石区東札幌6条1丁目1-1)などで開催される。今年度は、同学会の名誉会員である大村智•北里大学特別栄誉教授がノーベル生理学•医学賞を受賞するなど、農芸化学の社会への貢献が改めて評価された年だった。今大会では、地元出身で同学会名誉会員のノーべル化学賞受賞者である鈴木章•北海道大学名誉教授が登壇するシンポジウムも用意している。この年次大会は、「生命」「食」「環境」を対象としたバイオサイエンス、バイオテクノロジーが中心の最新の研究成果を、大学や研究機関、企業などの研究者、技術者、学生が発表し、交流する場だ。5500人を超える参加者を見込んでいる。化学•生物学系の学会の中では大規模の大会だ。一般講演はすべてポスター発表で2131件、シンポジウムは25テーマで142件、ランチョンセミナーは15件、産学官連携の促進のための産学官学術交流フォーラムでは12件の発表がある。北海道では初開催となるジュニア農芸化学会では、40件の高校生たちによる発表が予定されている。今回のシンポジウムは、多彩な分野と連携して進歩を遂げている農芸化学に着目した『複合分野を拓く』を基本テーマにして、農芸化学の次世代研究発展のための若手研究者から構成された公募課題(若手枠)を設定、農芸化学研究の活性化をコンセプトに掲げた。