至る所にあるライマンα放射

摘要

高赤方偏移の銀河周辺ではライマンα放射がほぼ全天を覆っていると、ポツダム天体物理学ライプニッッ研究所のL·Wらが報告している。銀河は、主に水素から成るガスの巨大なリザーバーに囲まれており、これらのリザーバーは銀河間物質からのインフローや、銀河風からのァゥ卜フローによつて供給されている。明るく稀な背景クエーサーの視線方向に沿った吸収線の計測によって、銀河を取り巻くこうした物質は、銀河に観測される星の光の範囲をはるかに超えて広がっていることが示唆されるが、その空間的な分布についてはほとんど分かつていない。波長121.6ナメーノトルおの原子状水素のライマンα遷移は、特に地球上からスペクトル線が観測可能になる宇宙論的赤方偏移が1.6より大きい銀河の内部や周辺の温かい(約10の4乗K)ガスの重要なトレーサーである。