これからの治水対策について: 頻発する水害・土砂災害から郷土を守るために

摘要

鹿児島県は台風の常襲地帯に位置しており、また梅雨期に降雨が集中するなど厳しい気象条件に加えて、県土の大半が水を含むと崩れやすいシラスなどの特殊土壌に覆われており、過去に幾度となく大きを災害を受けている。特に平成5年の大水害では鹿児島市街地で約12,000戸の浸水被害が発生するなど甚大な被害を受けた。この災害を契機に平成6年に全国の河川に関する課題を抱える10府県の知事により「命と生活を守る新国土づくり研究会」が発足した。