雨による盛土の不安定化傾向と立地条件との関係を探る

摘要

近年，「観測史上最大の雨量」といわれる豪雨が各地で観測されることが多くなっています。これらの豪雨から盛土崩壊を防止するために，鉄道ではさまざまな対策が講じられていますが，その-つに，排水パイプを盛土に打設して地下水を積極的に排水する方法があります。しかし，排水パイプの設計方法は確立されておらず，その施工仕様は経験に基づいて決定されているのが現状です。ここでは，排水パイプの適切な施工パターンを提案するために，盛土の立地条件によって異なる水位上昇傾向やその範囲について検討した内容を紹介します。