麗しの島を駆ける赤い台湾特急 普悠瑪号

摘要

始発駅の樹林は日本でもよく見る橋上式の駅で、ステンレスの通勤電車が数分ごとに発着するいたって普通の駅だった。普悠瑪(プユマ)は列車種別上、自強号として運行されている。車体の赤は中華圏では縁起がよい色とされ、実際に目にするとじつに鮮やかである。おめでたいカラーリングは台湾人受けすることだろう。大胆な"TRA"のロゴがスピード感を出している。東部方面の優等列車は車庫のある樹林に発着し、台北駅の集中を緩和している。日本製の振子特急がどのような走りを見せるのか、期待が膨らむ。挨拶もそこそこに運転室に乗り込むと、もう発車ベルが鳴った。最初は狭く感じたが、手元のコンソールは左右に広くて使い勝手がよさそうである。運転席は軌道の中心にあって視認性がよく、正面窓は小さめで目線が高いので高速運転も苦にならなさそうである。