第14回　鉄道会社所有地の評価（様々な用途の土地の価格、これらの評価方法）

摘要

鉄道会社には様々な土地があります。線路、駅舎、駅前広場、発電所·変電所、現業機関施設等の鉄道輸送事業の用に供している土地、これらの用途を廃止した土地、社宅·寮、福利厚生施設等一般の宅地と同様の土地、駅ビル用地や高架下用地等のように鉄道輸送施設と建物が併用されている土地、道路や通路等地元住民に利用されている土地等です。これら多用途の土地の価格をどう評価したらよいか、それぞれの土地の評価の違いを比べると理解が深まります。かねてから、線路用地や駅前広場等の鉄道用地については、適正な経済価値の認識が誤解されており、普通の宅地と評価方法が異なることを説いてきました。したがって、一部の方には評価の考え方が浸透してきたように思われますが、今回改めて鉄道会社の土地の全体まで広げて、普通の不動産との経済価値の違い及び評価方法の違い等を整理してみました。