京都構内P53号リトライ発生原因の究明

摘要

今回、レール接着時のCC動作をメモリーハイコーダで観測し、SA、控え棒の調整を行うという新しい手法を考案し、P53号イの接着・負荷力とも現状における最良の状態にもっていくことができた。レール接着時の衝撃によりトングレールに「不規則な動き」が発生するメカニズムを明らかにし、床板の油切れなどの外的要因が加わることでレールが引き残り、リトライが生じることを解明した。このリトライ発生原因の特定までには、作業や巡回の合間に現地に何度も足を運び、CC動作の測定や、装置の確認などを繰り返すなど地道な解析を要したが、一見正常に見える転換から主原因の「不規則な動き」を発見し、これを抑えることができた。以上のような苦労を重ねたものの、今後も今回培うことのできた技術を最大限に生かしたワンランク高い保全を目指し、列車の安全安定輸送に貢献していきたい。